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睡眠:ベストな眠り方

人は、人生の1/3程の時間を睡眠に費やします。90歳まで生きるとしたら、なんと30年分の時間も眠っています。

それほど膨大な時間を使っている睡眠について、あなたはどれほど知っていますか?

睡眠について知り、改善することで、より身体的に健康で、精神的に充実した生活をおくってみましょう。

  1. なぜ人は眠るのか?
  2. 推奨睡眠時間
  3. 理想の睡眠のために
  4. 睡眠不足の兆候
  5. 睡眠不足による弊害
  6. 眠れない:不眠症
  7. レム睡眠とノンレム睡眠
  8. 体内時計・サーカディアンリズム
  9. 睡眠の質を高める食事・栄養素

なぜ人は眠るのか?

  1. 身体の疲労回復
  2. 骨・筋肉の成長
  3. 新陳代謝の促進
  4. 免疫力を高める
  5. ホルモンバランスを安定させる
  6. 有害な毒素を排出する
  7. 起きている間に得た情報を復習し、記憶させる
  8. バラバラに入ってきた情報をまとめ、整理する
  9. 脳内の老廃物を排出して掃除する

食欲と同様に本能的欲求として眠くなりますが、健康に食事の量と質が大切なように、眠りも健康に睡眠の量(睡眠時間)と質(睡眠の深さ)が大切です。

推奨睡眠時間

全米睡眠財団による推奨睡眠時間は年齢により変わってきます。

1~2歳:11~14時間
3~5歳:10~13時間
6~13歳:9~11時間
14~17歳:8~10時間
18~64歳:7~9時間
65歳以上:7~8時間

最適な睡眠時間は個人差がありますが、一般に若い人ほど長い睡眠時間が必要です。
どの年齢も最低7時間は必要です。

寝過ぎも体によくありません。
長時間睡眠(推奨睡眠時間よりも長い睡眠)も、睡眠不足と同様に心臓病や肥満、糖尿病のリスクが高まり、死亡リスクが上がります。

理想の睡眠のために

朝の習慣

  • レム睡眠(浅い睡眠)のときに目覚める
  • 太陽の光(朝日)を浴びる
    (太陽の光は1日の体内リズムを整える役目がある)
  • 朝起きたらすぐ水を飲む
  • 起床時間を一定にする
    (規則正しい生活をする)
  • 必要以上に寝ない

昼の習慣

  • 15~30分程度の昼寝をとる
    (30分以上の睡眠は逆効果)
  • 適度に体を動かす

夜の習慣

熟睡に最適な寝室をつくる
  • 電磁波の出るものをベッドの近くに置かない
  • 寝室の照明をできるだけ暗くする
    (間接照明などを使い適度に暗い環境を整える)
  • 適切な寝姿勢で寝られて、寝返りがしやすいマットレスを使う
    (低反発のマットレスは姿勢が崩れる)
  • 首に負担がかからない枕を使う
  • 静かな環境にする
  • 室温を睡眠に適した涼しいくらいの温度・湿度にする
    (睡眠に最適な室温は15~20℃)
  • 空気を新鮮に保つ
  • 植物を置く
  • テレビを置かない
衣服
  • 汗を吸う締め付けのない服で寝る
    (パジャマ)
  • ブラジャーは外して寝る
活動
  • 就寝前はテレビ、スマホ、パソコン、ゲームなどの強い光を避ける
    (ブルーライトや電磁波を避ける)
  • 午後10時の元気に頼って活動をしない
    (午後10時に復活する元気は明日のために再生に使う代謝エネルギー)
飲食
  • 入眠3時間前からは食べ物を口にしない
  • 我慢できないときはフルーツなど消化に負担のかからないものを食べる
  • ハーブティーや白湯を飲む
    (ジャスミンの香りには睡眠パターンの乱れを抑える効果がある)
  • 夕方(就寝8時間前)以降にカフェインを摂らない
    (コーヒー、紅茶、緑茶、ココア、コーラ、エナジードリンクなどにカフェインが含まれる)
  • 就寝4時間前にアルコールを摂らない
    (アルコールは睡眠を浅くする)
  • 過度の飲酒や眠るための飲酒はしない
    (カフェイン・アルコールには利尿作用もあり、夜中に尿意で目が覚める原因にもなる)
  • たばこ、ニコチンを取らない
    (喫煙は中枢神経系に作用して、睡眠を妨げる)
  • 眠りを誘う香りを使う
入浴
  • 入浴は寝る2時間前までには済ませる
  • 入浴は38℃~40℃ぐらいのぬるめのお風呂にゆっくりと浸かる
    (熱い風呂は交感神経優位になるので、睡眠を妨げる)
体を動かす
  • 身体のストレッチをする
    (肩の力を抜いて頑張りすぎない)
  • 激しい運動はしない
    (夕方以降の激しい運動は寝つきを悪くする場合がある)
心を穏やかに
  • 深呼吸をする
  • 悩み事はひとまず手放す
  • リラックスする
  • 入眠時間を一定にする
    (緊張して寝つけなくなるので、眠れないときは時間にこだわらない)
  • 無理に眠ろうとしない
    (眠ろうとする意気込みが頭を冴えさせ寝つきを悪くするので、寝付けなかったときは、一旦寝床を出て自分に合った方法でリラックスして、眠気を感じたら再度寝床に行く)

睡眠時間

  • 90分単位(眠りの周期 1サイクル分)で睡眠時間を確保する
    (5サイクル眠るの場合は、就寝時間から7時間30分後に起きる)

日々の習慣

  • ストレスを溜め込まない
  • 腸内環境を整える
  • 身体を自然に触れさせる

『規則正しい生活は、
健康と富、そして賢明さを
与えてくれる。』

-ベンジャミン・フランクリン(政治家・外交官・著述家・物理学者・気象学者)-

『寝床では、
考えれば考えるほど嬉しくなること、
思えば思うほど楽しくなること
だけを考えてごらん。』

-中村 天風(実業家・思想家・ヨーガ行者)-

『いったん寝床へ入ったら最後、
どんな辛いこと、悲しいこと、
腹の立つことがあったにせよ、
明日の朝、起きてから考えることにするんだ。

寝ることと、考えることを一緒にしたら、
寝られなくなっちまうぜ。』

-中村 天風(実業家・思想家・ヨーガ行者)-

『よくできたと満足して休みなさい。

そして他の人が君について
あれこれ何と言おうと
言わせておけばよいのです。』

-ピタゴラス(古代ギリシアの数学者・哲学者)-

『睡眠は死からの負債である。

睡眠は生命を維持するために、
死から借りるものである。』

-ショーペンハウアー(哲学者)-

睡眠不足の兆候

あなたは十分な睡眠をとれていますか?

次の項目に当てはまる方は注意してください。

  • 朝、ベッドから出るのに目覚まし時計が必要
  • 起きるのに時間がかかる
  • カフェインや栄養ドリンクが必要
  • イライラしている
  • 頭がボーっとする
  • 目の下に青黒いクマがある
  • 同僚から疲れて不機嫌そうと言われた
  • 熟睡できない
  • 横になっても眠れない
  • 眠れても、深夜に何度も目が覚める

まわりや自分の声に耳を傾けてください。

睡眠不足による弊害

継続的な睡眠不足は、疲労や心身の健康リスクを上げるだけでなく、睡眠障害(睡眠に何かしらの異常がある状態)のリスクを高めます。

睡眠障害は精神疾患の前兆ですので、睡眠不足は肉体的にも精神的にも負担となります。

また睡眠不足は作業能率を低下させ、生産性の低下、事故やヒューマンエラーの危険性を高める可能性があります。

健康成人を対象にした研究では、人間が十分に覚醒して作業を行うことが可能なのは起床後12~13時間が限界であり、作業能率が

  • 起床後15時間以上→酒気帯び運転と同じ程度
  • 起床後17時間以上→飲酒運転と同じ程度

まで低下することが示されています。

睡眠時間が4時間睡眠と6時間睡眠では、
「酒に酔っている時と同じような状態になっていた」
というペンシルベニア大学とワシントン州立大学がおこなった実験結果もでています。

また睡眠不足のダメージは累積されるということがわかり、睡眠不足が長期間にわたり続くほど、睡眠負債として脳の機能が低下していきます。

  • 睡眠の質が低下する
  • 昼夜の体内リズムが狂う
  • 日中にも強い眠気を感じる過眠症になる
  • マイクロスリープ(非自発的に眠りに落ちること)による事故(居眠り運転など)を起こすリスクが上がる
  • 脳内の掃除機能(グリンパティックシステム)がよく働かず、脳内の老廃物排出ができない
  • 集中力が低下する
  • 免疫システムが弱化する
  • 血圧が上昇する
  • 不眠症になる
  • アルツハイマー病の発症リスクを高める
  • うつ病の発症リスクを高める
  • 心臓病や糖尿病の発症リスクを高める
  • 肥満になる(脂肪や糖の代謝が悪くなる)

眠れない:不眠症

不眠症は睡眠障害、症状が酷い場合には精神障害にあたります。

  • 入眠ができない
  • 睡眠持続が難しい
  • 睡眠の質が悪い

といったことが続いている状態で、一般に女性と高齢者に症状が多くでています。

羊が1匹、羊が2匹...は無意味!

眠れない夜は「羊が一匹、羊が二匹、羊が三匹‥‥」と数えると眠れると言われていますが、実はこの不眠対処法が日本では通用しません。

そもそもなぜ「羊」を数えるのか、英語圏から伝わったことに理由があります。

羊は英語で「sheep」ですが、眠るの「sleep」と似ていることから採用された言葉遊びです。

英語圏での数え方は
「one sheep, two sheep, three sheep‥‥」
となりますが、この「シープ」の発音を声に出すと、自然と息を吐くことができるのです。

深く息を吐きやすい「シープ」の発音を繰り返すのは、腹式呼吸を繰り返すことになり、高ぶった交感神経がリラックスした副交感神経に切り替わり、眠りに入りやすくなります。

眠れない夜は「羊が一匹、羊が二匹‥‥」ではなく、「one sheep, two sheep‥‥」と数えてみてください。

『眠れぬ夜こそ、
神が与えてくれた
貴重な時間である。』

-カール・ヒルティ(法学者・哲学者・政治家・文筆家)-

レム睡眠とノンレム睡眠

睡眠中は、「レム睡眠」と「ノンレム睡眠」という全く異なる2つの睡眠状態に分かれます。

  • レム睡眠:
    急速眼球運動 (Rapid Eye Movement) を伴う睡眠
    (記憶を定着させるために脳の一部が起きている状態)
  • ノンレム睡眠 :
    急速眼球運動を伴わない睡眠
    (脳が休息している状態)

ノンレム睡眠(深い睡眠)→レム睡眠(浅い睡眠)を1サイクル(約90分)として、2つの睡眠状態を一晩の眠りの間に交互に繰り返しています。

気持ちよく起きるためには、浅い睡眠のレム睡眠のときに目覚めるのがベストと言われています。

アラームをセットする場合は、睡眠時間が90分周期となる時間にセットするようにする。

3サイクル → 4時間30分
4サイクル → 6時間
5サイクル → 7時間30分
6サイクル → 9時間

5サイクル眠るの場合は、就寝時間から7時間30分後にアラームをセットしましょう。

レム睡眠(浅い睡眠)
REM sleep(Rapid eye movement sleep)

ピクピクと眼球が急速に動く急速眼球運動 (Rapid Eye Movement) をしている状態で、身体は休息していますが、脳は活動しています。

記憶の定着:
脳の中の記憶と学習に関わる扁桃体や海馬といわれる大脳辺縁系が覚醒時よりも強く活動しています。

身体の休息:
筋肉への情報伝達が遮断されて、運動機能が制止されています。筋肉は力を抜いている休息状態です。

脳波:
シータ波(4Hz~7Hz)

ノンレム睡眠(深い睡眠)
Non-REM sleep

大脳皮質の神経細胞(ニューロン)の活動が低下して、脳全体の血流も低下します。

しかし筋肉の活動は休止せず、体温は少し低くなり、呼吸や脈拍は非常に穏かになってきて血圧も下がります。

脳の休息状態:
深い睡眠状態のため、多少の物音がしたり、軽くゆさぶられても目が覚めません。ノンレム睡眠の最中に強制的に起こされると、自覚症状がない寝惚けている状態となります。

脳の掃除時間:
脳内の不要な代謝産物などの老廃物排出するグリンパティックシステムが活発になります。

成長ホルモンを分泌:
ノンレム睡眠時に成長ホルモンが分泌されます。成長ホルモンは、子供の成長や傷の治癒、肌の新陳代謝、骨や筋肉の維持に影響します。

脳波:
デルタ波(1Hz~4Hz)

体内時計・サーカディアンリズム

朝起きる時間を一定にし朝日を浴びることで、体内時計が調整され入眠時刻が安定化します。

セロトニンが不足すると、脳の生物時計が正常でも睡眠・覚醒のリズムが乱れます。

良い睡眠に不可欠なホルモン
メラトニン

夜、眠くなるのはメラトニンというホルモンの働きです。

メラトニンが脈拍・体温・血圧などを低下させることで、睡眠の準備が出来たと体が認識し、睡眠に向かわせる作用があります。

日中、強い光を浴びるとメラトニンの分泌は減少し、
夜、暗くなってくると徐々に分泌が増え、夜中に最大となります。

不規則な生活や昼間、太陽光を浴びないような生活を続けるとメラトニンがうまく分泌されず、不眠症などの睡眠障害の原因となります。

メラトニンが十分に分泌されるために

メラトニンは幼児期(1~5歳)に一番多く分泌され、歳を重ねる毎に分泌量が減っていきます。

そして歳を取るとメラトニンの分泌量が減るため、眠る時間が短くなる傾向になります。

質の良い睡眠のためにメラトニンの分泌量を増やしましょう。

メラトニンは夜に暗い環境でより多く分泌され、目から入った光は、メラトニンの分泌を減らします。

明るい光を浴びることや、明るい場所で眠ることは、メラトニンの分泌を減らし、良い睡眠を妨害します。

眠る3時間くらい前から室内を暗くして、メラトニンの分泌を促しましょう。

パソコンやスマートフォンなどの電子機器のディスプレーから発せられるブルーライト系の強い光は、睡眠の質を低下させます。

また携帯電話からの電磁波はメラトニンを分解してしまうことも知られています。眠るときはベッドから携帯電話を遠ざけるか電源をオフにしましょう。

メラトニンの材料は、セロトニンというホルモンです。メラトニンを分泌させるために、セロトニンを日中にしっかりと分泌させる必要があります。

腸内フローラと睡眠

腸内フローラは体内時計と連動しています。

メラトニンは脳内で分泌されるホルモンですが、材料となる前駆体は腸で作られます。

腸内フローラがバランスよく存在しないと、メラトニンの脳内分泌量が減少することになるので、腸内環境を整えることは、質の良い睡眠をすることにも効果的です。

メラトニンの材料:セロトニンの分泌を増やす方法
  • 太陽の光を浴びる
    (1日20~30分程度)
  • リズム運動
    (ウォーキングやスクワットなど、一定のリズムで同じ動作を繰り返す)
  • セロトニンの材料を摂る
    (トリプトファン・ビタミンB6)
  • 腸内環境を整える

睡眠の質を高める食事・栄養素

  • ビタミンC
  • トリプトファン
  • ビタミンB6
  • ビタミンD
  • セレニウム(セレン)
  • オメガ3脂肪酸
  • カルシウム
  • マグネシウム
  • カリウム
  • プロバイオティクス
  • プレバイオティクス

ビタミンC

体の細胞と細胞の間を結ぶコラーゲンというタンパク質をつくるのに不可欠で、肌にはりをもたせて、粘膜や骨を強くします。

疲労を和らげ、回復を早めたり、抗酸化作用もあります。

ビタミンCの血中濃度が低い人は、よく眠れず目が覚めやすいという研究結果が出ています。

ビタミンCが含まれる食物:レモン・ライム・オレンジ・グレープフルーツ・キウイフルーツ・トマト・ブロッコリー・ほうれん草・サツマイモ

トリプトファン

必須アミノ酸のひとつで、セロトニンの材料になります。体の中では作り出せないため、食物からとることが必要です。

トリプトファンが含まれる食物:大豆製品、魚、豚肉、牛肉、卵、ナッツ、バナナ

ビタミンB6

トリプトファンからセロトニンが合成されるために必要です。

またストレス反応を緩和させ、神経系をリラックスさせます。

ビタミンB6が含まれる食物:サンマ、イワシ、カツオ、マグロ、サケ、にんにく、牛レバー、バナナ、アーモンド、アボカド、トマト

ビタミンD

日中に眠くなるのはビタミンDが不足していると考えられます。

ビタミンDの働きとして、カルシウムとリンの吸収促進、骨の形成と成長促進、遺伝子の働きを調節(免疫向上・糖尿病予防・発ガンの抑制)があります。

ビタミンDが含まれる食物:イワシ、サバ、カツオ、サケ、しいたけ、卵黄、バター

セレニウム(セレン)

生殖、甲状腺ホルモン代謝、DNA合成、酸化的傷害や感染の予防に重要な役割を果たしています。

日本人の摂取量は推奨量をすでに超えているので、欠乏する人は少ないです。

セレニウムが含まれる食物:ブラジルナッツ・ひまわりの種・牛肉・牡蠣・鶏肉・魚・卵

オメガ3脂肪酸

オメガ3脂肪酸の不足は、セロトニンやドーパミンの数値の低下と関わりがあります。

またオメガ3脂肪酸には、ぐっすりと深く眠れる効果があると言われています。

オメガ3脂肪酸が含まれる食物:くるみ、サバ、サンマ、イワシ、サーモン、チアシード、ヘンプシード、亜麻仁

カルシウム

カルシウムが不足するとレム睡眠が乱れやすくなります。

カルシウムが含まれる食物:ごま、わかめ、とろろ昆布、チーズ、小魚、豆腐、納豆、小松菜

マグネシウム

マグネシウムは血管を拡張させて血圧を下げたり、血小板の凝集を抑え、血栓を作りにくくしたりする作用や、筋収縮を制御していて、補酵素や活性中心として300種類以上の酵素の働きを助けていています。

マグネシウムが不足すると、慢性的な不眠症に陥るという調査報告もあります。

マグネシウムが含まれる食物:わかめ、とろろ昆布、焼き海苔、干しエビ、玄米、ほうれん草、納豆

カリウム

眠りが浅いという問題にカリウムが深い眠りをするのに効果的と研究結果が出ています。

カリウムは細胞の浸透圧を維持しているほか、酸・塩基平衡の維持、神経刺激の伝達、心臓機能や筋肉機能の調節、細胞内の酵素反応の調節などの働きをしています。

また、カリウムは腎臓でのナトリウムの再吸収を抑制して、尿中への排泄を促進するため、血圧を下げる効果があります。

カルシウムが含まれる食物:ごま、わかめ、とろろ昆布、チーズ、小魚、豆腐、納豆、小松菜

腸内環境を整える

セロトニンの90%以上が小腸の粘膜に存在しています。そしてメラトニンも同様に腸に大多数が存在しているので、腸の状態は睡眠の質に大きく影響します。

善玉菌を増やす食物を食べて、腸内フローラのバランスを整えましょう。

プロバイオティクス

生きたまま腸内に到達可能な乳酸菌は、腸内の善玉菌を活性化させます。

乳酸菌・ビフィズス菌が多く含まれるのはヨーグルトや納豆、漬物、味噌、チーズ、キムチ、ザワークラウト、ピクルスなどの発酵食品です。

プレバイオティクス

食物繊維やオリゴ糖は、善玉菌のエサとなって、善玉菌の増殖を促します。

食物繊維は野菜や大豆製品、穀物、イモ、海藻、きのこ類に豊富です。

オリゴ糖は玉ねぎ、ごぼう、バナナなどに含まれています。

野菜の中でもオクラ、山芋、メカブといったネバネバ食品は、善玉菌の好物であることが知られています。

ニンニク(生)、玉ねぎ、アスパラガス、キクイモなどはお腹や身体にいいと実証されています。

不溶性食物繊維

不溶性食物繊維は、スポンジのように水分をためこみ、便の量を増やします。

穀類、大豆、ごぼう、完熟野菜類などに含まれています。

水溶性食物繊維

水溶性食物繊維は、ドロドロと粘りのある状態にします。ゴミをからめとり、体外へ運びます。

リンゴ、ミカン等の果物、芋類、 キャベツや大根等の野菜類、こんぶやわかめなどの海藻類、大豆、キノコ、こんにゃくに含まれています。

シンバイオティクス

プロバイオティクスとプレバイオティクスの両方の機能を併せ持った食品。

納豆に含まれる納豆菌には、腸内の悪玉菌を減らす働きがあり、腐敗菌の増加を抑制してくれます。

また、納豆菌が腸内で善玉菌として働き、他の善玉菌の増殖を促す働きもあります。

4章 休