ファスティングと断食には、様々なメリットがあります。
細胞レベルおよび分子レベルで、いくつかのことが体に起こります。
期待できる効果は
- 病気の治療
- 健康増進
- ダイエット・減量
- 美容効果
- 寿命延長
など様々です。
ただし効果には個人差があります。
また正しいやり方でおこなわないと危険ですので注意してください。
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ファスティングと断食には、様々なメリットがあります。
細胞レベルおよび分子レベルで、いくつかのことが体に起こります。
期待できる効果は
など様々です。
ただし効果には個人差があります。
また正しいやり方でおこなわないと危険ですので注意してください。
病気の症状を抑える薬ではなく、病気の原因を治すために役立ちます。
ドイツでは
「断食で治らない病気は、他のどんな治療でも治らない」
フランスでは
「断食は、メスを使わない手術である」
と言われているくらい、断食は病気の治療に欠かせないものです。
などのほか、
など、多くの疾患や症状の改善が期待できます。
細胞が飢餓状態になると、自らの延命のために傷んだところを修復します。
細胞修復として、細胞が細胞内に蓄積する古いタンパク質や、機能不全のタンパク質を消化して除去する「オートファジー」がおこなわれます。
修復のためにはエネルギーが必要ですが、食べていないため、消化にまわるエネルギーが修復に使われます。
食事を断つと、体に蓄積している脂肪を燃やしてエネルギーにします。
有害物質は脂肪にたまっているので、それが排泄されます。
食べた物の消化や、栄養を吸収するために動いている胃や腸、アルコールを解毒する肝臓など、動き続けている疲れた内臓を休ませて、機能を回復させます。
断食中は全てまたは特定の食べ物や飲み物を控えることによって、全体のカロリー摂取量を減らせます。
また断食は代謝を高め、筋肉を維持しながら、体脂肪を落とすことができ、断食はカロリー制限よりも効果的です。
断食は筋肉が減らないので、断食を終えた後もリバウンドが起こりにくくなります。
断食をすると、タンパク質ホルモンの一種「成長ホルモン」の分泌が自然に増加します。
成長ホルモンは、体の成長だけではなく、代謝、体重減少、筋力に関係していることが研究によって示されています。
2日間の断食で、成長ホルモンの分泌量が5倍に増加したという研究データもあります。
成長ホルモンの分泌量が増えることは、脂肪を減らし、筋肉を増やすのに役立ちます。
断食すると、長寿遺伝子(サーチュイン遺伝子)が発現して、長寿および病気に対する保護に関連した遺伝子の機能に変化があります。
ラットを使った研究で、一日おきに断食したラットは、老化を遅らせることができ、断食しなかったラットよりも83%長く生きました。
他の動物実験でも同様に、空腹が寿命と生存率を延ばすのに有効である可能性があると報告されています。
しかし、人間による研究はまだ不足していますので、断食が人間の長寿や老化にどのように影響するかはさらなる研究が必要です。
急性の炎症は、感染症と闘うのを助けるために使用される通常の免疫プロセスです。
しかし慢性の炎症は、心臓病、癌、慢性関節リウマチなどの、慢性疾患の発症に関与している可能性が、研究で報告されています。
いくつかの研究において、1ヶ月間の断続的な断食と、1ヶ月の間1日12時間の断食は、炎症マーカーのレベルを有意に減少させることを示しました。
断食(空腹)は、インスリン抵抗性を改善させて、血糖値の急上昇や高血糖を防ぐのに役立ちます。
インスリン抵抗性を下げると、インスリンに対する体の感受性が高まり、血流から細胞にグルコースをより効率的に輸送できるようになります。
空腹状態(食事をしないこと)により血糖値が下がり、インスリン抵抗性を減らすことで血糖値を安定させます。
インスリン濃度が下がると、体脂肪を利用しやすくなります。
3週間の断食により、血圧、血中トリグリセリド(中性脂肪)、総コレステロール、LDL(悪玉)コレステロールのレベルが有意に低下したことが、研究で示されました。
断続的な断食は、脳の活動を支えている栄養分の脳ホルモンBDNF(脳由来神経栄養因子)を増加させ、新しい神経細胞の成長を助けます。
マウスを用いたある研究では、11ヶ月間断続的に断食することで、脳機能と脳構造の両方が改善されることが示されました。
アルツハイマー病やパーキンソン病などの病状を予防や改善に、断食が役立つ可能性があることを示唆しています。
断食が、がんの予防や治療に役立つ可能性があります。
ラットの研究では、隔日の断食が腫瘍の形成を阻止するのに役立つことがわかりました。
試験管試験では、癌細胞を断食にさらすことで、化学療法と同じくらい腫瘍の増殖を遅らせる効果があり、癌形成に対する化学療法薬の有効性を増加させることを示しました。
人間での場合、断食をすることによって、癌の発生や癌治療へどのような影響があるのかを調べるにはさらなる研究が必要です。
しかしラットの研究と試験管試験では、断食が腫瘍の発生を阻止し、化学療法の有効性を高める可能性があることを示唆しています。